定義の前提になる内容
第15講 H-2
次なる主義あるいは社会とは、どのようなものなのだろうか。内容を説明する前に、内容が定義される前に名称を決めることは、本来は避ける必要があるだろう。しかし、説明をすることについて、何かしら呼称する場合がある。そのため、次なる主義あるいは社会をB主義、B社会と仮称しておく。また、略してBとしよう。
Bは当然いまの主義や社会とは異なるし、それを具現している場所はない。一方で、Bがまったくの空想であるわけでもない。このBを考えている人は既にいるし、実現のために大なり小なり活動している人もいる。それは、Bが既にある程度、規定されてることを意味する。ただし、Bは統一されたものではない。これもまた、当たり前のことである。定義されたBがあろうとなかろうと、定義からどのように解釈するか、その幅は個人によるのだから。
さて、Bがどのようなものか、その一端にも満たない、一にも満たたないことを、本当にわずか記した。ここでもういくつかだけ、Bの定義に関わる部分を提示しておこう。
Bが実現された時、社会や自然環境あるいは世界経済は大きく変化する。今の世界の主流である資本主義、国は少数ではあるものの国家としての存在感が大きい社会主義、共産主義。これらいずれの主義国家からでは思いもしない世界が、Bなのである。
おそらく、この文章を読んでいる人はいない。ただ一方で、読んだ人であれば時間の無駄だったと感じるかもしれない。もう少し広く見てみよう。この文章には、わずかに価値がある。