2022-03-01から1ヶ月間の記事一覧

年度末にしばしの考え

第3講 C-12 前回の後半で、「言葉」を買うことについて記した。一方で、実際は「言葉」を買っているわけではないと示し、この二重構造が不安定なものであるとまとめた。 本を買う、新聞を買う。いずれも「言葉」のみが印刷されているわけではないが、大半は…

言葉を買うことの一端

第3講 C-11 前回に小さな終わりを垣間見た。しかし、「言葉」は世の中に溢れている。本や新聞などの紙媒体とテレビやネットなどの電子媒体が主であるが、これは大枠でしかない。新聞を例にすると、見出しや本文の他に、広告文や小説文などもある。ここでこ…

出発点はどこにあるか

第3講 C-10 前回の内容をまとめると、発話者はその発言が、「断定」なのか「意思」なのかをはっきりさせるべきである、となる。このたった一文のために、不要な言葉を用いてしまったことを自省する。 ここまで「言葉」について説明してきたが、もう記すべき…

断定と意思の文末表現

第3講 C-9 前回、日本語に関する文末表現の一端について触れた。今回はその続きである。 「断定」と「意思」。この2つは相反する言葉ではないが、意味としては離れた位置にある。「断定」は、常体の「だ」「である」と敬体の「です」「ます」に代表される…