待つことなくあるなし

第11講 S-9

 分かっている。そのことが無駄であることを。知っている。そのことが無益なことも。しかし、それをしている。堕落へ進んでいるのである。「律せよ」とまでは言わないが、せめて、為すべきことを為す努力はすべきであろう。

 一日は刻々と進み、気づけば師走である。今年もあと1か月を切ったのだ。こんなときは大抵、時間の進みの早さに驚く表現を書くのだろう。「時間の進みの早さ」には首肯できるが、本当に早いのだろうか、という一抹の疑問も生じる。

 なぜ、なにが、疑問なのか。具体的なことは、次回に記すとしよう。

 今回は、かなりの短文で終えてしまう。これも、上述した無駄や無益ゆえの結果である。どこまでも、どこまでも、あるような、ないような。